僕が監査法人を辞めた本当の理由【辞めたいと思った理由は激務じゃない】

当ページのリンクには広告が含まれています。
僕が監査法人を 辞めた理由
ため

今回は執筆者が監査法人を辞めた理由をぶっちゃけます

本記事の内容
  • 執筆者が監査法人を辞めた理由
この記事を書いた人
【背景】デフォルト
ため

<プロフィール>

  • 高校卒業後に公認会計士を目指して受験に専念
  • 公認会計士試験に合格後、監査法人に入所し13年間務める

本記事を書いている私は監査法人に13年間在籍しマネジャーまで勤めました!

この記事はこんな人におすすめ!
  • 公認会計士を目指すことを決意した人
  • 公認会計士を目指すか迷っている人
  • 公認会計士試験を勉強中の人
目次

監査法人を辞めた時期と年次

監査法人に入所したのは2006年12月、退所したのは2019年12月のため13年間監査法人に所属していました。

2011年にシニア、2017年にマネジャーに昇格したので、スタッフ4年、シニア6年、マネジャーを3年経験して辞めました。

表向きの3つの理由

監査法人を辞めた後は会計コンサルに転職しましたが、転職の面接で言っていた監査法人を辞めた理由は3つです。

  • 指導機能に限界を感じた
  • コンサルをやってみたかった
  • 年齢
ため

どれもウソではないのですが、正直に言うと転職面接で説明しやすいように後付で作った理由ではあります。

指導機能に限界を感じた

監査には批判機能と指導機能があります。

簡単に言うとクライアントの会計処理や内部統制のチェック等が批判機能、正しい会計処理や内部統制の改善について助言したりすることが指導機能です。

私見ですが監査を行ううえでやはり感謝されやすかったりやりがいを感じやすいのは指導機能です。

しかし近年は監査の厳格化が激しく批判機能を重視、指導機能としての側面は少なっている傾向があります。

また指導機能がいきすぎると自己監査になってしまったり、馴れ合い的なリスクも生じるため指導機能は良くも悪くもあくまで【指導】に留まり、実際に手を動かしたり社内の調整を行うのはクライアントです。

誤解を恐れずに言えば、監査法人は【言うだけ】です。

そのため私はより深くクライアントに入って、よりクライアントのためになるような仕事をしてみたいと考えるようになりましたが、その思いを叶えるのに監査の指導機能では限界を感じるようになりました。

コンサルをやってみたかった

完全なる偏見ですが、なんとなくコンサルをやっている公認会計士ってかっこいい!というイメージが私の中にありました。

私の中でコンサル=かっこいいというイメージがいつからできたのかは自分でもわからないのですが、シンプルにやってみたいなと思ってました。

年齢

転職するのであれば35歳までに転職したいと思っていました。

私は監査法人が最初の職場なので一般の事業会社等で働いたことがありません。そのため、30代後半や40代でいきなり部長クラス、ましてや取締役や監査役として働く勇気は一切なかったため、ある程度若い(?)うちに転職したいと考えていました。

結果として監査法人を辞めたときは33歳でした。

人には言えない2つの理由

ここまでは監査法人を辞める際に監査法人や転職先のコンサル会社の採用面接でも実際に話した表向きの理由です。

すでに述べたとおり、ウソはないのですが監査法人を辞めて4年経った今振り返ってみると本当の思いは違うところにあったなと思います。

監査は責任が重すぎる

監査論を勉強した方であればご存知かと思いますが、監査報告書にサインした公認会計士の責任は無限連帯責任です。

監査法人にも有限責任制度はできましたが、サインしていない会社について有限責任になっただけでサインをした会社は無限連帯責任です。

正直、そこまでの責任は取りたくないなと思いました。

また監査法人内でもサインをしていた会社に何らかの不正が見つかった場合、サインをしていたパートナーは後処理等々に色々なご苦労をされていました。

不正を見つけられずにサインをしたパートナーの方々に非がないかと言われると難しいところですが、ご自身が不正をしたわけではないのにあそこまで責められるのは正直割に合わないなと思いました。

投資家や世間から見れば監査法人も同罪という風潮が強い昨今です。

ため

ちょっとその責任は負いたくないなぁ。
これが正直な思いでした。

私はこのようにあっさり逃げたので、監査法人のパートナーとして監査報告書にサインしている人は本当に尊敬しています。

正直大した理由はない

断言します。退職の最大の理由です。
矛盾していますが「大した理由がない」というのが退職の最大の理由です。

私は今も昔もキャリアプランや将来こうなりたいという理想像も一切ありません

そもそも何かやりたいことやあこがれがあって公認会計士を目指したわけではなく、単に高収入かつ安定した資格としてちょうどよかったのが公認会計士というだけです。

当時の心境をそのまま書き表すと

  • 監査法人も13年いたし、1回外も見てみたいなー
  • 外出てみてまた監査やりたくなったらまた監査法人入ればいいしなー
  • 今のところは入れないでも中小ならどこか入れるっしょー
  • 会計士であればとりあえず食うには困らんっしょ。いざとなれば独立した同期や後輩に相談して仕事もらえないか聞いてみよー

このレベルです

我ながら舐め腐った発想ですが、嘘偽りない心境です。

そして、監査法人を辞めた後に入ったコンサル会社は1年で退職、事業会社に転職し今に至っています。

執筆時点で現在の会社に入社して2年半経ちますが、次長として入社し、2年間で部長になったので意外となんとかなっています。

今のところ転職する気はありませんが、登録したままの転職サイトからは毎日のように複数のスカウトが来ますのでいざとなれば仕事には困らないなと楽観的に考えています。

僕が監査法人を辞める理由にならなかった2つ

私が監査法人を辞めた理由を書いてきましたが、私の周りやネットで監査法人を辞める理由として多いのは

  • 激務
  • 監査がつまらない

の2つが圧倒的に多い気がします。

私はこの2つの理由は辞める理由として表向きも本音にも一切ないので、参考までに書きたいと思います。

激務と思ったことはない

もちろん繁忙期は忙しかったですが、遅くとも21時ぐらいには仕事を終えていましたし休日出勤があっても日曜日は概ね休んでいたので、辞めたくなるような激務とは感じていませんでした。

辞める直前はすでにマネジャーだったため、正確な残業時間は測っていませんが月20-30時間程度だったと思います。

辞める直前は10社ほど担当していましたし、決算期も2,3,6,9月とバラついて3か月に1回は本決算がある状況でした。加えて、当時はIPO関係のイベント運営やセミナー参加もしていたので法人内でもそこそこ仕事していたほうがだと思います。

それでも激務にならなかったのは、良いクライアントと良いチームメンバーに恵まれていたからだと思います。

正直、面倒なクライアントや使いづらいシニアやスタッフと仕事するのは自分のストレスにしかならないので、担当クライアントやチームメンバーのアサイン根回しや調整にはかなり力を入れていました。

もちろんすべてが思い通りになるわけではなく、特に担当チームのパートナーと審査員は調整できるわけないので、パートナーだけは運任せでした。。。

ただし、監査法人の激務はここ2,3年の風潮な印象です。つまり私が辞めてから激務度が加速している印象ですので、あくまで私が辞めた理由ではないというだけです。

監査がつまらないと思ったことはない

私は監査がつまらないと感じたことはあまりありません。

もちろん「この作業意味あるの?」とか「なんでこんなチェックリストあるの?」と思ったことは1度や2度ではないですが、つまらないと思った作業はとっとと終わらせるようにしていて、個人的に重要と思う会計処理や内部統制の検討に時間をかけるようにしていました。

「監査がつまらない」という人は、監査のやり方がイケてない人だと正直思っています。

ただし、最近の監査は形式作業がかなり増えていると聞きますのでもしかしたら私がいたときよりはつまらなくなっているのかもしれませんが、正直なところはわかりません。

まとめ

  • 監査法人を辞めたそれっぽい理由はある
  • でも本当は大した理由がない
  • よく聞く「激務」と「監査がつまらない」は個人的には当てはまらなかった

本記事は完全な私見です。

僕は監査法人も会計コンサルも今の事業会社もツラいことはありますが、楽しくやっています。

個人的には仕事の面白さや将来とか以上に、一緒に仕事をする人の好き嫌いが長続きするか否かの1番の要因かなという気がします。

今回はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました!

僕が監査法人を 辞めた理由

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次