日商簿記3級に合格したので2級を目指します。2級から工業簿記が増えたり、難易度が昔より上がっていると聞いたんだけど・・・。
今回は日商簿記2級の勉強方法を解説します!
- 日商簿記2級の難易度
- 日商簿記2級の勉強時間
- 日商簿記2級の合格までの勉強スケジュール
- 日商簿記2級の勉強方法
<プロフィール>
- 高校卒業後に公認会計士を目指して受験に専念
- 当時最年少で公認会計士試験に合格
- 公認会計士試験の会計学(簿記)をトップで合格
本記事を書いている私は公認会計士の会計学(簿記)をトップで合格している簿記のプロフェッショナルです!
- 日商簿記2級合格を目指す人
- 日商簿記2級を受験するか迷っている人
- 日商簿記3級を合格した人
日商簿記2級の難易度(VS日商簿記3級)
日商簿記2級の合格を目指す人は、日商簿記3級を合格している方が多いかと思います。
そのため、日商簿記2級が日商簿記3級と比べてどれだけ難易度が上がっているかをまず理解する必要があります。
合格率
回にもよりますが、3級の合格率が40%程度なのに対して2級の合格率は20%前後です。
試験範囲
- 工業簿記が追加される
- 商業簿記は連結会計を筆頭に大きく勉強範囲が増える
3級と2級の試験範囲の違いとして【工業簿記が追加】されることはよく聞きますが、実は商業簿記の範囲の増え方もなかなかのものです。
日商簿記の出題区分表から2級で追加される項目を洗い出しました。ぜひクリックorタップしてみてください。
商業簿記
- 純資産と資本の関係
- 帳簿(記帳内容の集計・把握)
- 銀行勘定調整表
- 有価証券
- 契約資産、契約負債
- 営業外支払(受取)手形
- 手形の更改(書換)
- 手形の不渡り
- 手形・電子記録債権の(裏書)譲渡、割引
- その他の債権譲渡
- 貸倒引当金
- 個別評価と一括評価、営業債権と営業外債権に対する貸倒引当金繰入額の損益計算書における区分
- 商品(製品)保証引当金
- 退職給付引当金
- 修繕引当金
- 賞与引当金
- 債務の保証
- 商品の売買
- 月次による処理 販売の都度売上原価勘定に振り替える方法による売買取引の処理
- 仕入割戻
- 商品有高帳(総平均法)
- 棚卸減耗
- 評価替
- 収益認識基準(様々な財又はサービスの顧客への移転)
- 有形固定資産
- 有形固定資産の割賦購入(利息部分を区分する場合には定額法に限る)
- 圧縮記帳(2級では国庫補助金・工事負担金を直接控除方式により記帳する場合に限る)
- 有形固定資産の除却、廃棄
- 建設仮勘定
- 減価償却(直接法)(定率法、生産高比例法)
- 無形固定資産
- のれん
- ソフトウエア、ソフトエア仮勘定(自社利用のみ)
- その他無形固定資産
- 償却
- 固定資産台帳
- 投資その他の資産
- 満期保有目的債券(償却原価法(定額法))
- 子会社株式、関連会社株式
- その他有価証券
- 長期前払費用
- リース取引
- ファイナンス・リース取引の借手側の処理(利子込み法、利子抜き法(定額法))
- オペレーティング・リース取引の借手側の処理
- 外貨建取引
- 外貨建ての営業取引(為替予約の振当処理を含むものの、2級では為替予約差額は期間配分しない)
- 研究開発費、創立費・開業費等
- 税金(課税所得の算定方法)
- 税効果会計(2級では引当金、減価償却及びその他有価証券にかかる一時差異に限るとともに繰延税金資産の回収可能性の検討を除外)
- 未決算
- 決算整理
- 棚卸減耗、商品の評価替、引当金の処理、無形固定資産の償却、売買目的有価証券・満期保有目的債券及びその他有価証券の評価替(全部純資産直入法)、繰延税金資産・負債の計上、外貨建売上債券・仕入債務などの換算、および製造業を営む会社の決算処理など)
- その他有価証券評価差額金(全部純資産直入法)
- 損益計算書と貸借対照表の作成(報告式)
- 財務諸表の区分表示
- 株主資本等変動計算書(2級では株主資本及びその他有価証券評価差額金に係る増減自由に限定)
- 資本剰余金
- 資本準備金
- その他資本剰余金
- 利益剰余金
- 任意積立金
- 剰余金の配当など
- 準備金積立額の算定
- 剰余金の処分
- 株主資本の係数の変動
- 会社の合併
- 本支店会計
- 連結会計
テキストのボリューム
工業簿記のテキストが追加される!
日商簿記2級のテキストは商業簿記と工業簿記で1冊ずつの構成がほとんどです。
単純に考えれば、日商簿記3級の倍のボリュームがあると考えていいでしょう。
ただし実際は日商簿記3級の倍以上のボリュームがあり、難易度も上がってきます。
スクールの値段
日商簿記2級の講座は日商簿記3級の3~4倍のお値段!
スクールの値段は4倍近くになります。
日商簿記は3級から2級になるときに難易度が跳ね上がりますので、どのスクールも3級に比べると値段が大きく上がります。
日商簿記2級合格に必要な勉強時間は?
日商簿記2級合格に必要な勉強時間は400時間~500時間
ネットなどで調べると300時間と書いている記事もありますが、個人的に最低400時間は必要かなと思います。
毎日どれぐらい勉強すればいいのか?
では、具体的に毎日どれぐらい勉強すればよいのかを解説します。
1日1時間勉強する
1日1時間勉強すると、毎日欠かさず勉強して1年間で365時間勉強することになります。
必要な勉強時間は400時間ですので、1年以上の勉強期間が必要になります。
次の「合格までのスケジュール」で解説しますが、日商簿記2級の勉強期間は長くても9ヶ月、できれば半年程度にすることをおすすめしています。
そのため1日1時間では勉強時間は足りません。
1日2時間勉強する
1日2時間勉強すると、毎日欠かさず勉強すれば200日、約7ヶ月ほどで勉強時間が400時間となります。
7ヶ月こなせば、2時間×30日×7ヶ月=420時間ですので必要な勉強時間に足ります。
1日2時間は言い換えれば、1週間で14時間の勉強時間となります。
毎日2時間の時間を確保することは難しいのであれば、例えば平日は1日1時間、土日は4.5時間ずつ勉強して、1週間で14時間勉強する流れが良いかと思います。
商業簿記と工業簿記を勉強する順番は?(どっちから勉強する?)
同時に勉強する!
日商簿記2級の勉強を始めた人は「商業簿記と工業簿記はどちらから勉強したほうが良いですか?」という質問を良くします。
私の答えは「同時」です
まずは商業簿記、次に工業簿記とやっていくと最初に勉強した商業簿記を絶対に忘れます。
逆の順番でも同じです。
そのため、今日は商業簿記、明日は工業簿記と交互に勉強していく方法を私はオススメしています。
日商簿記2級に合格するための勉強スケジュールは?
- 半年以上の勉強期間が必要
- ただし1年以内の合格を目指す
日商簿記2級の勉強スケジュールを立てる際に、勉強期間を半年から1年以内に設定することをオススメしています。
必要な勉強時間でも解説しましたが、日商簿記2級の合格に必要な勉強時間を考えると最低でも勉強に半年はかかります。
一方で、人間は忘れていく生き物ですので勉強期間を長くしすぎると、最初の方に勉強した内容を忘れてしまい、勉強し直しになってしまいます。
そのため、合格までの期間は長くても1年以内とすることをおすすめします。
では、私がこれから日商簿記2級を受験するとしたら立てるであろう具体的なスケジュールを勉強期間半年バージョン、9ヶ月バージョン、1年間バージョンで紹介します。
勉強期間が半年の場合
テキストを読んで、内容を理解して問題集を解く
商業簿記と工業簿記をそれぞれ1ヶ月で終わらせるイメージです。
すでに解説したとおり最初の1ヶ月で商業簿記、次の1ヶ月で工業簿記という流れで進めてしまうと3ヶ月目に商業簿記を忘れてしまいそうなので、今日は商業簿記、明日は工業簿記と交互に勉強していく方法を取ります。
問題集をひたすら解く→テキストに戻って復習する。
2ヶ月間で問題集を2周させる。
1ヶ月目~2ヶ月目と同じで、今日は商業簿記、明日は工業簿記と交互に勉強していく。
問題集をひたすら解く→テキストに戻って復習する。
さらに、TAC等で行っている公開模試や過去問を実際に解いてみて、本番に備える。
1日の勉強時間は約2時間となります。
期間的に少々ハードですが、一気にやってしまう方が勉強した内容を忘れにくいため、勉強時間を確保できる人は半年を目処に勉強するスケジュールの立て方がオススメです。
勉強期間が9ヶ月の場合
テキストを読んで、内容を理解して問題集を解く
商業簿記と工業簿記をそれぞれ2ヶ月で終わらせるイメージです。
今日は商業簿記、明日は工業簿記と交互にやっていく方法は勉強期間が何ヶ月であっても同じです。
また、3ヶ月目に入ると最初に勉強していた内容を忘れる可能性が高いので、たまに最初に勉強していた内容を振り返る作業も必要になってきます。
問題集をひたすら解く→テキストに戻って復習する。
6ヶ月間で問題集を2周させる。
問題集をひたすら解く→テキストに戻って復習する。
さらに、TAC等で行っている公開模試や過去問を実際に解いてみて、本番に備える。
1日の勉強時間は約1.5時間となります。
この期間が1番オススメです。キツすぎず、ゆっくりしすぎないちょうど良い期間だと思います。
勉強期間が1年の場合
テキストを読んで、内容を理解して問題集を解く
商業簿記と工業簿記をそれぞれ2ヶ月で終わらせるイメージです。
今日は商業簿記、明日は工業簿記と交互にやっていく方法は勉強期間が何ヶ月であっても同じです。
また、3ヶ月目に入ると最初に勉強していた内容を忘れる可能性が高いので、たまに最初に勉強していた内容を振り返る作業も必要になってきます。
問題集をひたすら解く→テキストに戻って復習する。
8ヶ月間で問題集を2周させる。
問題集をひたすら解く→テキストに戻って復習する。
さらに、TAC等で行っている公開模試や過去問を実際に解いてみて、本番に備える。
1日の勉強時間は1時間強となります。勉強時間で解説した通り、1日1時間では少し足りません。
ゆっくり勉強できるスケジュールですが、最初に勉強していた内容をどんどん忘れていくため、勉強期間が半年の場合と比べると復習につかう時間が増えてきます。
そのため、勉強期間を長くすると結果として必要な勉強時間が多くなります。
忘れる→やり直すが多くなってしまうため、すでに述べた通り半年から9ヶ月で合格を目指す勉強スケジュールをオススメします。
日商簿記2級の勉強方法は?【科目ごとに解説!】
日商簿記2級は商業簿記と工業簿記の2つに分かれます。
商業簿記60点満点、工業簿記40点満点の合計100点満点。合格に必要な点数は70点以上のため、単純に考えれば商業簿記で42点、工業簿記で28点取れば合格です。
足切り制度はありませんが商業簿記が60点満点のため工業簿記は最低10点取らなければ合格できません。また工業簿記が40点満点のため商業簿記は最低30点(半分!)取らなければ合格できません。
理想を言えば、商業簿記と工業簿記のそれぞれで8割ずつ、商業簿記48点、工業簿記32点が取れるようになれば合計80点と確実に合格できますので、今回はどちらの科目も8割が目指せる勉強方法を解説します!
商業簿記
簿記は仕訳に始まり仕訳に終わります。
少し暴論ですが簿記は仕訳を書いて、書いた仕訳をひたすら集計しているだけです。
そのため、仕訳さえマスターすればどのような問題にも対応できます。
でも仕訳をマスターするって具体的にどうなればいいの?
仕訳をマスターとした言えるポイントは2つです。
- どの勘定科目を使えばいいかわかる
- 計算方法がわかる
具体的な例題で解説します。
期首(4月1日)に備品のリース契約を締結した。リース契約の内容は以下の通り
・リース期間:5年間
・リース料:月額60,000円。毎月末に普通預金から支払う
備品の見積り現金購入価格は3,100,000円だった。
処理方法は以下の通り
・ファイナンス・リース取引
・利子抜き法。リース料に含まれる利息は定額法で処理
・減価償却はリース期間を耐用年数として、残存価額はゼロとして定額法で償却する。なお記帳方法は間接法
3月31日(決算)時の仕訳を答えよ
筆者が独自に作成
どの勘定科目を使えばいいかわかる
この問題では2つの仕訳が必要ですが、ひとつひとつの仕訳についてどの勘定科目を使えば良いか答えられる必要があります。
- リース債務の支払いの処理
-
リース債務・支払利息/普通預金
- 減価償却の処理
-
減価償却費/リース資産減価償却累計額
計算方法がわかる
勘定科目がわかれば、次は計算方法を答えられる必要があります。
私は今回の問題の計算は以下の手順で行います。
- リース債務の支払いの処理
-
- 普通預金:問題文に毎月の支払金額があるのでこの数字をそのまま使う
- 支払利息:リース料総額から見積り現金購入価格を引いた金額を契約期間で按分する。
- リース債務:毎月の支払額から支払利息を引く
- 減価償却の処理
-
- 取得価額は見積現金購入価額を使う
- 償却期間、残存価額、償却方法は問題文に明示あり
- 見積現金購入価額÷5年間で計算すればOK
じゃあ仕訳をマスターするにはどうすればいいの?
問題演習あるのみです!
問題演習あるのみ
ひたすら問題演習をこなして、勘定科目と計算方法を頭に叩き込むのみです。
ただし、単純に暗記する方法はNGです。
「どうしてこの勘定科目を使うのか?」
「どうしてこの計算方法なのか」
を常に考えながら頭に考えていきましょう。
また、時間を測らずに問題を解くときは勘定科目を略さないで仕訳を書きましょう。
始めから勘定科目名を略すと、科目名を忘れたり、理解が浅くなったりするので最初は勘定科目を丁寧に書いて、徐々に略して書くようにしていく方法がオススメです。
量をこなせばこなすだけ、確実に身についてきます!
工業簿記
工業簿記でマスターすべきは【図】です。
商業簿記は仕訳に始まり仕訳に終わりますが、工業簿記は「図に始まり図に終わります」
図とは
- 勘定連絡図
- シュラッター図
- 差異分析のボックス図
が代表例です。
じゃあ図をマスターするってのは具体的にどうなればいいの?
図をマスターしたと言えるポイントは2つです!
- 図の形を覚える
- 図に入れる数値を覚える
【覚える】が重要です。
実際に原価差異の分析図を見てみます。
私は原価差異の、例えば材料費の分析図を書くときは以下の順番で書きます。
- 四角を書く
- 横の線を入れる
- 縦の線を入れる
- 標準単価を書く
- 標準数量を書く
- 実際単価を書く
- 実際数量を書く
- 価格差異を計算
- 数量差異を計算
問題にもよりますが、基本この順番を遵守しました。
このように図の書き方(場合によっては各順番)を覚える、つまり【暗記】します。
工業簿記の図に限っては先に暗記したほうが受験テクニックとしても早いですし、何度も書いていくうちに理解が進みますので、まずは暗記してしまう勉強方法をおすすめします。
また、工業簿記の最大の敵は【時間】です。
工業簿記は商業簿記よりも計算量が多くなるため、多くの受験生が「わかってはいるけど時間が足りなくて解けなかった」となりがちです。
そのため問題を読んだ瞬間にほぼ条件反射で図が書けるようになるまで、図を頭に叩き込みましょう。
図を頭に叩き込む方法はたったひとつ。問題演習あるのみです。
問題演習あるのみ
ひたすら問題演習をこなし、何度も何度も図を書いて頭に叩き込んでいきましょう。
問題演習の注意点として、図は丁寧に書きましょう。
定規を使ってまで書く必要はありませんが、図が汚いと見にくいだけでなく頭にきれいに入ってこないので理解が遅くなります。
慣れれば早く正確に書けるようになりますので、何度も繰り返し練習しましょう!
やってはいけない勉強方法
日商簿記2級のオススメ勉強方法を解説してきましたが、逆にやってはいけない勉強方法もご紹介します。
間違った勉強法で勉強してしまうと、点数が伸びない→やる気が出ない→諦めてしまうという負の連鎖に陥ってしまいますのでぜひ参考にしてください。
- ノートをつくる
- 毎日勉強しない
- テキストを読むだけで手を動かさない
- 問題を解くだけでテキストを見直さない
ノートをつくる(まとめノートや失敗ノート等)
簿記に限らず、勉強をする際に間違えた論点や苦手な項目をまとめたノートを作る人は多いかと思いますが、そんなノートを作る必要はありません。
というのも簿記は人気の資格であるため、各テキストのクオリティがかなり高いです。
どのテキストであっても、わかりやすい図やシンプルな解説が載っていますので、そちらを見れば十分です。
見返したい項目や苦手な項目があれば、該当箇所に付箋を貼ったり、メモを書いておくだけで事足ります。
毎日勉強しない
簿記を勉強する上でもっとも大事なことは毎日の積み重ねです。
特に社会人の方は平日は忙しくて週末しか勉強時間が確保できない場合が多いと思います。
時間が取れないときは「1日1つ仕訳を書く」だけでもOKです。1つの仕訳であれば、長くても10分程度で終わります。
また、毎日勉強をすることで「勉強する習慣」を身につけることができます。
習慣になるまでにおおよそ1ヶ月程度はかかりますので、最初の1ヶ月が精神的にかなりキツイのです。
しかし習慣化してしまえば、勉強しないと落ち着かないようになります。
私が好きなドラゴン桜で「歯を磨くように勉強する」という勉強の習慣化に関するセリフがあります。
歯を磨くように勉強できるようになれば、合格確率はグッと上がります!
テキストを読むだけで手を動かさない
すでに述べたように商業簿記は仕訳に始まり仕訳に終わり、工業簿記は図に始まり図に終わります。
仕訳と図をマスターすることが重要であることはすでに解説しましたが、テキストを読むだけでマスターすることは絶対に不可能です。
そもそも仕訳と図をマスターするとは、すなわち自分で書けるようになるということです。
自分で仕訳と図を書けるようにするためには、何度も何度も繰り返し書いて、書き方を覚える必要があります。
テキストを読むだけでは絶対に書き方を覚えられません。
問題を解くだけでテキストを見直さない
簿記を勉強していくと、最初はなんとなく仕訳や図を覚えて満足してしまいがちです。
しかし、仕訳も図も「なぜこのような仕訳になるのか」「なぜこのような図になるのか」に必ず意味や理論があります。
最初にテキストを読んだときに、理解したつもりになっているかもしれませんが、仕訳や図を書けるようになってきて、改めてテキストを読み返すと【だからこういう仕訳や図になるのか!】と見えてくるように必ずなります。
テキストを読む→問題を解く→テキストを読む→問題を解くを何度も繰りかえることが重要です!
日商簿記2級は独学で合格できるか?
- 独学で合格は可能
- 可能ですが、個人的にはスクール等に通うことをオススメ
日商簿記2級は2016年から難易度が上昇傾向にあります。
現状の難易度でも、独学での合格は可能な水準だと思いますが、個人的にはスクールで受講することをオススメしています。
独学の最大のメリットはお金がかからないことですが、確実に合格したいのであれば自己投資と思ってスクールを利用するべきです。
スクールを利用すると
- わからないときに講師等に質問ができる
- 講義や答練に合わせて勉強すれば良いのでスケジュールが立てやすい
等、勉強をする上で大きなメリットがあります。
おすすめのスクールは?
私の一押しは
- 大原
- クレアール
- スタディング
の3つです。
大原
- 2021年の簿記2級合格者は1,426名と実績は十分
- 経験豊富な専任講師からの指導
- 費用はやや高め
大原は古くから簿記の講座を開講しており、実績や知名度は文句なしです。
また大原は他のスクールと異なり、母体が学校法人です。
そのため講師は正真正銘の先生ですので、まさに教えることに特化した組織と言えるでしょう。
私も簿記・公認会計士の講座はすべて大原の講義で取得しています。
一方で大原の講座の欠点としてお値段が若干お高めです(2022年6月時点)。
講座 | 価格(教室通学) | 価格(映像通学) | 価格(Web) |
---|---|---|---|
3級・2級W合格コース | 96,300円 | 96,300円 | 78,700円 |
3級から学ぶ2級合格コース | 92,500円 | 92,500円 | 75,600円 |
3級合格コース | 28,800円 | 28,800円 | 23,500円 |
2級合格コース | 80,100円 | 80,100円 | 65,000円 |
クレアール
- 非常識合格法を使った効率的な勉強
- 価格はお安め
クレアールの最大の特徴は「非常識合格法」です。
長年の受験指導のデータに基づいた「試験に出やすい」「試験に出る可能性がある」範囲、すなわち基本をしっかりと押さえれば簿記検定試験は合格が可能です。クレアールでは皆さんの「簿記検定試験合格」に照準を当て、ムダな部分を徹底的に省いて確実に合格を狙う学習指導を行います。
クレアール独自の「効率的学習法」非常識合格法
効率的な勉強という点ではクレアールは他の追従を許さないでしょう。
また、通信制のスクールにしては珍しく担任制を採用しており質問体制も十分です。
通信制ということもあり料金も大原に比べれば安価です(2022年6月時点)。
講座 | 値段 |
---|---|
3級・2級目標マスターWeb通信 | 58,000円 |
3級・2級目標講義パックWeb通信 | 50,000円 |
簿記3級パック | 14,800円 |
簿記2級パック | 53,000円 |
スタディング
- 授業風景の録画ではなく、動画としての教材を作っているので動画がわかりやすい
- スマホで勉強できるのでスキマ時間を使いやすい
- オススメ3つの中で最安値
- 受講内容等の質問ができない点はマイナス
スタディングは解説動画がかなりわかりやすい点がおすすめポイントです。
簿記のスクールの動画は通常の講義を録画しただけの動画が多いのですが、スタディングは動画も教材と考え、テキストなしでも理解できる動画を作っています。
スマート問題集といってオンラインの問題集が用意されているのでスキマ時間にスマホを使って1問だけ問題を解く等の勉強ができる点もオススメです。
オンラインに特化しているだけあって価格もオススメ3つの中ではもっとも安いです(2022年6月時点)。
講座 | 値段 |
---|---|
簿記3級・2級セットコース | 22,000円 |
簿記2級合格コース | 19,800円 |
簿記3級合格コース | 3,850円 |
一方で、最大のデメリットとしてテキストや受講内容についての質問ができません。
また、好みの問題ですがテキストがWebのみ(紙のテキストがない)の点も人によってはマイナスポイントかもしれません。
まとめ:日商簿記2級の勉強期間と勉強法
- 必要な勉強時間は400~500時間
- 勉強期間は半年から1年未満
- 商業簿記は仕訳をマスターする
- 工業簿記は図をマスターする
日商簿記の2級は経理職を目指すのであれば必須と言っても過言ではありません。
履歴書にも堂々と書ける資格ですので、ぜひとも合格を目指してほしい資格です。
この記事を読んで、少しでも勉強方法の参考になれば嬉しいです。
それでは、今日はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました!
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