簿記に暗記は必要か? 理解すれば暗記はいらない? 勘定科目の覚え方は? 公認会計士が解説します!

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簿記は暗記必要?
受験生

簿記に暗記って必要? 暗記って苦手なんだけど・・・。

ため

暗記の必要性、暗記の方法をお伝えします!

本記事の内容
  • 簿記で暗記が必要か解説
  • 簿記で必要な暗記内容を解説
  • おすすめの暗記方法を解説
この記事を書いた人
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ため

<プロフィール>

  • 日商簿記1級をはじめて受験したときは81点、足切りで不合格
  • 高校卒業後に公認会計士試験を目指して受験に専念
  • 当時最年少で公認会計士試験に一発合格
  • 公認会計士試験の会計学をトップで合格

本記事を書いている私は公認会計士試験の会計学(簿記)をトップの成績で合格している簿記のプロフェッショナルです!

この記事はこんな人におすすめ!
  • 日商簿記の勉強を始める人
  • 日商簿記の勉強がはかどらない人
目次

簿記に暗記は必要か?

結論、必要です!

暗記とは、書いてある文章を見ないで口に出して言えるようにするために覚えること。

(wikipediaより)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9A%97%E8%A8%98

簿記は理解をすれば暗記は不要という声をよく聞きますが、私はそう思っていません。

もちろん理解が重要であることは間違いないですが、暗記すなわち覚えるべきことを覚えずに合格することは不可能です。

実際に「理解だけで合格した」という人は暗記という【作業】をしていないだけで、実際は色々なことを暗記しています。

簿記を合格した人であれば勘定科目を30個は言えますし、各科目が資産なのか負債なのかは言えますよね。これも立派な暗記です。

ただし他の資格試験や大学などの受験に比べて暗記すべき量は圧倒的に少ないです。

暗記すべき内容は?

私が考える簿記で覚えるべき項目は3つです。

  • 勘定科目
  • 計算方法
  • 表や図

順番に解説していきます。

勘定科目を暗記

勘定科目は簿記でもっとも暗記、すなわち覚えるべき内容です。

簿記は勘定科目を用いて取引を記録、記帳します。勘定科目を見ればどのような取引であるのかある程度の推察ができます。

つまり勘定科目は簿記における言語であり、勘定科目を覚えなければ簿記の問題を解くことは絶対に不可能です。

勘定科目の覚え方

  • 仕訳で覚える!
  • 試算表や貸借対照表、損益計算書で覚える!

勘定科目は単体で覚えても意味がありません

そもそも勘定科目は全部で1,000個以上ありますので、すべて覚えるのは無理ですし私も覚えていません。

なお、勘定科目の一覧は金融庁が勘定科目リストという資料を公表しています。

私が覚え方としておすすめするのは仕訳の形で覚える方法と貸借対照表や損益計算書などの財務諸表の形で覚える方法です。

仕訳で覚える

勘定科目はよくペアとなる相手科目があります。

代表例で言えば、売掛金と売上、現預金と売掛金、仕入と買掛金 などです。

勘定科目を覚える際はこのように仕訳の型で覚えることをオススメします。

簿記をマスターする極意は仕訳にあり、極論を言えば仕訳をマスターすれば日商簿記1級すら合格は可能です。

そのため勘定科目単体で覚えるのではなく、仕訳を覚えることこそが勘定科目の覚え方です。仕訳さえマスターすれば勘定科目は自動的に覚えられます。

財務諸表で覚える

勘定科目は仕訳だけで覚えても、資産・負債の区分や流動資産・固定資産の区分は覚えられません。

しかし、「現預金は流動資産、受取利息は営業外収益」等、ひとつひとつ覚えることはあまり効率的とは言えません。

そこで私がオススメしているのは財務諸表である貸借対照表、損益計算書の形をしっかり覚えることです。

財務諸表の形で覚えれば、勘定科目の区分も必然的にマスターできます。

また、精算表を作成する問題である勘定科目の穴埋め問題にも強くなれます。

さらに実際に各企業が公表している財務諸表をちょっとずつですが読むことができるようになります。

勘定科目は単体で覚えるなかれ、仕訳・財務諸表の形で覚えてこそ意味がある!

計算方法を暗記

計算方法は代表例で言えば減価償却の計算です。他にも利息の計算や日商簿記2級であれば原価差異の計算も計算方法です。

簿記は決められたルールに従って、金額を計算、記帳を行う学問です。

そのため計算方法についてはしっかり覚える必要があります。

計算方法の覚え方

問題演習あるのみ!

計算方法は何度も何度も問題を解くことが覚えることの近道です。

もちろんテキストに計算方法の公式は載っており、公式を暗記する方法もありますが私はオススメしません

なぜなら簿記の本試験は常に時間との戦いだからです。覚えた公式を頭から出し、問題文から必要な情報を拾い、実際に計算する。こんな解き方では絶対に時間が足りなくなります。

そのため簿記の計算方法は頭で考えるより先に手が動くとなるぐらいに反復練習を繰り返すことが重要です。

なお、考えるより先に手が動く計算マシーンになってしまうと本当の意味で簿記を理解できないのでは?という反論もあるかと思います。

しかし私の経験上、考えるより先に手が動くレベルにまで昇華している人はなぜそのような計算が必要なのか、どうしてこのような計算式になるのかをきちんと理解できています。

計算方法を覚えるためには問題演習あるのみ! 覚える頃には理解も付いてくる!

表や図を暗記

表とは財務諸表、商品有高帳等に代表される簿記のフォーマットのことです。

図とは主に工業簿記で登場する差異分析を行うBOX図やシュラッター図のことです。

表も図も一定のルールに従って作表、作図を行います。

そのため作表、作図のルールを覚える必要があります。もちろん、作表や作図のルールにも意味がありますが、その意味も覚えなければなりません。

表や図の覚え方

問題演習あるのみ!

計算方法の覚え方と同じです。

作表、作図のルールを丸暗記する方法もありますが、計算方法と同様丸暗記で乗り切れるほど簿記の試験は甘くありません

最初は丸暗記でも構いません。しかし問題を繰り返し解いていくうちに、自然と頭に染み込んできて、ちょっとずつなぜこのように表を作るのか、このような図を書くのかが少しずつわかってきます。

何度も問題を解きながら、少しずつ作表や作図の意味を覚えていってください。

表や図を覚えるためにも問題演習あるのみ! 覚える頃には理解も付いてくる!

簿記のより具体的な勉強法

当ブログでは簿記の勉強法やおすすめの予備校を紹介しています。ぜひご覧ください。

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簿記2級

おすすめ予備校記事

暗記と理解、どっちが先か?

簿記に限らず、どんな勉強でも「暗記と理解はどっちを先にすべきか」は永遠のテーマですが、私なりの答えがあります。

理解からすべき人

勉強に慣れている人

暗記からすべき人

勉強に不慣れな人

ここで言う「勉強に慣れている」は高校、大学受験などでガッツリ勉強した人や世間で難関と言われている資格試験を受験した経験があることを言います。

暗記は乱暴に言えばただひたすらに覚えるだけですので、極論誰にでもできます。しかし理解するには勉強の仕方などにコツがあるため誰にでも簡単にできるわけではありません。

勉強もスポーツと同じで慣れがあります。

野球選手が本職でないサッカーをやると、普段運動をしない人に比べれば圧倒的に高いパフォーマンスを出せると思います。

勉強も同じです。普段から勉強をしている人やガッツリ勉強をした経験がある人は他の勉強でも高いパフォーマンスを出せる可能性が高いのです。

私がこの結論を出したのは宅建の勉強を始めたときです。

公認会計士の勉強を始めた当初、講師が授業で言っている意味がさっぱりわかりませんでした。しかし授業は進むし、毎日のように行われるミニテストで酷い点数を取ってばかりだったので精神的に追い込まれました。そのため理解を諦めてまずはひたすらテキストを覚えることにしたのです。

当然テキストの問題そのままみたいなテストは答えられますが、少し応用的な問題になると太刀打ちできません。

それでもひたすら覚え続けていくと、ある日突然講師の授業の意味がわかるようになりました。

暗記、すなわち覚えたことがようやく頭の中で理解に繋がった瞬間でした。

しかし宅建のときは真逆でした。

単純に覚えようとしてもまったく頭に入らないのです。逆にテキストの内容をしっかり理解した上で暗記しようとするとすぐに覚えられたのです。

もちろん、年齢的な影響や試験の難易度も理由としてはあると思います。

しかし宅建の勉強を始めたときは私も公認会計士になって10年以上経っており、それまでに色々な勉強をしてきており、勉強することが日常になっていました。

そのため丸暗記を行うより理解を行うほうが圧倒的に早かったのです。

逆に大学受験でロクに勉強をしていなかった、会計士試験受験生時代の私は授業の内容を理解できる頭ではなく、優しく言えば勉強慣れしていない、悪く言えば馬鹿でした。

そのため勉強慣れしていない会計士受験生時代は暗記を先に行い、勉強慣れしていた宅建受験生時代は理解を先に行いました。

暗記が先か、理解が先かは人によります。

そして勉強に慣れていない人ほどまずは暗記から入り、勉強に慣れている人は理解から入ることオススメします。

まとめ

  • 暗記すべき内容は勘定科目、計算方法、表や図の3つ
  • 勉強に不慣れな人はまず暗記から入る
  • 勉強に慣れている人は理解から入る

簿記は決して暗記ゲーではなくしっかりと理解を行わければ合格はできません。

ただし暗記が必要ないというのは大きな間違いです。

暗記すべき内容は確実に暗記して、合格を勝ち取りましょう。

それでは本日はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました!

簿記は暗記必要?

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