公認会計士を目指そうと思ったらやめておけ!って言われた・・・
はっきり言って大ウソです! その理由を解説します!
- 公認会計士はやめとけという理由を解説
- 公認会計士を目指すべき人を解説
<プロフィール>
- 高校卒業後に公認会計士試験を目指して受験に専念
- 当時最年少で公認会計士試験に一発合格
- 公認会計士試験の会計学をトップで合格
本記事を書いている私は公認会計士試験を当時最年少で合格しています!
- 公認会計士を目指すか迷っている人
- 公認会計士試験の勉強を始めた人
公認会計士を目指すのはやめておけ!と言われる理由は?
- 勉強が大変だから
- 不合格になったら潰しが効かないから
- 激務だから
- 仕事がなくなるから
私が勉強していた頃やネットで調べた限り「会計士を目指すのはやめておけ」と言われる理由はこの4つに大別されます。
「1.勉強が大変だから」と「2.不合格になったら潰しが効かないから」は私も納得の理由です。
しかし「3.激務だから」と「4.仕事がなくなるから」の2つは会計士を目指すのを諦める理由にはなりません。
順番に解説します。
1.勉強が大変だから!
そのため「勉強が大変だからやめておけ」というのは会計士試験を目指す人がよく言われる言葉のひとつです。
会計士試験の勉強が大変であることは間違いなく、具体的な理由は
- 膨大な勉強時間が必要
- 膨大な費用がかかる
- 合格率が低い
の3つになります。
膨大な勉強時間が必要
人によってかなり差が出るのですが、一般的には3,000時間~5,000時間程度と言われています。
例えば毎日10時間勉強する生活を1年間1日も休まずにやると、勉強時間は3,650時間です。
毎日10時間勉強する生活を1年以上続けるのは生半可な覚悟ではできません。
公認会計士の試験は3,000時間以上の勉強時間が必要になる難易度の高い試験であることがわかるかと思います。
膨大な費用がかかる
公認会計士の受験勉強を独学で行うことはほぼ不可能です。極稀にいますが例外中の例外です。
そのため大原、CPA等に代表される予備校に通うことになりますが公認会計士の講座は100万円近くの費用がかかります。
すでに説明した通り、公認会計士の勉強は毎日10時間が当たり前になるので正社員として働いたりアルバイトも難しい生活になります。
そのため公認会計士の勉強中は予備校の代金のみならず、日常の生活費も必要になってきます。必然的に今までの蓄えを切り崩す、両親や親戚に頼るという生活になりがちです。
さらに一発で受かるとも限らない試験ですので公認会計士になるまでに必要となる費用は100万円を軽く上回ってきます。
合格率が低い
公認会計士試験は短答式と論文式の2段階で試験が行われますが、論文式まで合格する人は願書を出した人の10%前後です。
ただし公認会計士試験の場合、そもそも願書を出すまでに勉強に挫折してしまう人が多いので、公認会計士を目指すと決めて実際に合格した人の割合はさらに低いと思われます。
合格率の低さは試験の難しさに直結しますので、合格率10%の狭き門をくぐるために相当の勉強をする必要があります。
勉強時間、費用、合格率の3つを考えて「勉強が大変だからやめておけ」と言われるのは理由としては納得できるかと思います。
2.不合格になったら潰しが効かないから
公認会計士試験に受からなかった場合の就職やその後の生活を考えてやめておけと言われることがあります。
私の友人知人で公認会計士を諦めた人は多数いますが、彼ら彼女らの大半は会計士試験で勉強した簿記や会計の知識を活かして経理職に就くことが多いです。
ただし私の友人知人の大半は当時20代前半でしたので、その若さからそこまで苦労せずに就職できたのかと思います。
そのため「不合格になったらどうするんだよ? やめておけ」という意見も決して無視できるものではありません。
特に年齢が高くなればなるほど不合格になったときのリスクは大きいです。
正直私はすでに働いている友人が会計士を目指すと言ったら全力で止めます。
3.激務だから!
公認会計士の仕事は「激務でブラックだからやめておけ」という意見です。
たしかに公認会計士の仕事は監査を筆頭に激務と言われるような仕事もあります。
しかし公認会計士の仕事は多岐にわたります。激務に耐えられないんだったら辞めて別の仕事を選べばいいだけです。
実際に私はコンサル会社の激務とストレスに耐えられず1年で辞めました。
また監査法人を筆頭に「ブラック」と言われがちですが、残業代は全額支給されますし有休や休暇も十二分にありますので本当の意味でのブラック企業とは言えないと思います。
さらに言えば公認会計士は【独立】という切り札があります。独立すればのんびり働くか忙しく働くかは完全に自分のさじ加減です。
つまり「公認会計士は激務だからやめておけ」という意見は、会計士の仕事のほんの一部しか見ていない意見ですので無視して良いということになります。
4.仕事がなくなるから!
公認会計士の仕事は「いずれAIに取られるからやめておけ」という意見です。
確かに記帳代行のような簡単な仕事はなくなるでしょう。
データの分析や加工もAIやシステムが進化していけばAIに任せれば良くなっていきます。
しかし最近の会計は見積り、判断がその会計処理に大きな影響を及ぼしますので、AIに仕事が取られることは当分ありません。
具体的には以下の記事をぜひご覧ください。
公認会計士を目指すべきなのか?
目指すべき!
公認会計士はやめておけという理由の「勉強が大変だから」と「不合格の場合潰しが効かないから」の2つは公認会計士試験に挑戦すべきか考える上で考慮する必要がありますが、決意が固まったのであれば目指すべきです。
ただし勉強が大変であることは間違いないため誰にでも気軽におすすめできる資格ではありません。
そこで、私見ですが公認会計士を目指すか迷っている人に向けて公認会計士を目指すべき人と目指すべきでない人を解説します。
目指すべき人
- 人生の逆転を狙う人
- 覚悟ができた人
- 20代の人
公認会計士の勉強をする場合、地頭の良さや勉強の好き嫌いは関係ありません。
もちろん地頭は良いほうがいいですし勉強は好きな方が良いです。
しかし本当に必要なものは覚悟と若さです。
人生の逆転を狙う人
公認会計士試験が他の難関資格と大きく違う点は受験資格がないことです。
そのため学歴コンプレックスを筆頭に、人生の逆転を狙う人は公認会計士を目指すべきです。
まさに私は高卒から公認会計士になって人生逆転劇を展開しました!
覚悟ができた人
公認会計士試験に必要な3,000時間~5,000時間の勉強時間を達成するために必要なものは覚悟です。
もちろん、覚悟だけで乗り切れるものではありませんが覚悟がない人には絶対ムリです。
毎日10時間の勉強を2年近く行う覚悟ができている人は公認会計士を目指すべきです。
20代の人
公認会計士試験の合格者の8割以上は20代です。
また公認会計士試験に不合格だった場合、就職等の別の道を歩む必要がありますが、別の道からのリスタートは若ければ若いほど選択肢があります。
そのため20代の人であれば、積極的に公認会計士を目指すべきです。
目指すべきではない人
- なんとなく公認会計士に興味を持ってるだけの人
- 覚悟がない人
- 30代より年齢が上の人
目指すべきでない人は、目指すべき人と反対の人です。
なんとなく公認会計士に興味を持ってるだけの人
なんとなく気になるのであれば、まずは簿記の勉強をおすすめします。
なんとなくで合格するほど甘いものではありませんので、なんとなくであれば公認会計士を目指すべきではありません。
覚悟がない人
繰り返しになりますが、公認会計士試験の勉強を乗り切るには覚悟が必要です。
覚悟がない人は公認会計士を目指すべきではありません。
30代より年齢が上の人
30代以上の方であればすでに職についている方がほとんどだと思います。
現状の職やキャリアを捨ててまで公認会計士にチャンレジするのは相当の勇気、資金、覚悟が必要です。
正直おすすめできません。
人生の逆転等を考えるのであれば転職や起業のほうがチャンスは大きいと思います。
公認会計士になるメリットは?
公認会計士を目指すべき人に向けて公認会計士になることのメリットを解説します。
正直メリットはいっぱいあるのですが、今回は厳選した以下4つを紹介します。
- 年収が高い!
- 社会的地位が高い!
- 職に困らない!
- モテる?
1.年収が高い!
国税庁が出している令和2年分民間給与実態統計調査によると日本人の平均年収は431万円です。
一方で公認会計士の平均年収は厚労省が発表している賃金構造基本統計調査から計算すると623万円となります。
※調査上公認会計士と税理士はまとめられているのでまとめた金額です。
※所定内給与額419,400円×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額1,202,600円=6,235,400円
そのため、公認会計士の年収は公認会計士でない人と比べると約1.5倍です。
また600万円という数字は正直かなり低めに統計されている数字で、監査法人であれば新卒1年目か2年目ぐらいには達成する金額です。
会計士であれば年収1千万円も夢ではない・・・というより普通と言っても過言ではないと思います。
2.社会的地位が高い!
公認会計士は社会的地位=世間一般における信用度が非常に高いです。
なにをもって社会的地位が高いと言うかは難しいですが、私の実体験をご紹介します。
私が住宅ローンを組む際、公認会計士であることを説明したところ銀行から当時ではありえないほど安い金利が提示されました。
代わりに公認会計士であることを証明してほしいと言われて、合格証のコピーを銀行の融資審査資料として提出することになりました。
銀行が金利を優遇してくれるというのは、信用度を測るわかりやすいエピソードだと思います。
3.職に困らない!
公認会計士は嫌になったら転職、独立が容易です。
もちろん転職先での活躍や独立後に安定して仕事を得られるか等々、考えなければいけないことはありますが、少なくとも転職時に書類審査が通過しないことばかり・・・という状況はないです。
例えば私はリクルートダイレクトに登録しており、月に数件のスカウトが来ます。
それだけなら大した話じゃないですが、登録内容は資格欄に公認会計士と宅建士を書いているだけで、現在の職業は「会社名:●●」「部署名、役職:●●」「職務内容:マルマル」としか書いてません。
それでも定期的にスカウトメッセージが来ます。
スカウトメール送る人たちは絶対資格欄しか見てないですね。
4.モテる?
公認会計士になるとモテる・・・かも?
詳細は関連記事に書いておりますのでぜひご覧ください。
公認会計士になるデメリットは?
公認会計士になれればデメリットよりメリットのほうが圧倒的に多いです。
ただ、そんな公認会計士にも当然デメリットはありますので、私が会計士になって感じたデメリットを3つ解説します。
- 投資に制約がある!
- 知名度が低い!
- どこでも公認会計士として見られる!
1.投資に制約がある!
特に監査法人にいる場合は所属している監査法人が監査を担当している株式を買うことはできないですし、株式などの売買についてすべて報告が求められます。
監査法人の交代によって嫌でも株式を手放さなければいけないこともありえます。
また、コンサル系の会社でもどの会社がいつクライアントになるかわかりませんから必然的に投資には慎重にならざるを得ません。
私は今でこそ投資をしていますが、今の事業会社に勤めてから本格的に始めました。
投資に制約があることは公認会計士のデメリットのひとつです。
2.知名度が低い!
メリットとして社会的地位が高いとは説明しましたが、一方で知名度は低いです。
公認会計士は三大国家資格と言われることもよくありますが、他の難関資格である弁護士(司法試験)、医師、不動産鑑定士等と比べると知名度は天と地の差です。
よく聞かれるのは「税理士ですか?」です。
知名度で資格を選ぶ人はいないと思いますが、他の資格に比べると知名度が低いのは公認会計士のデメリット(というか欠点)だと思います。
3.どこでも公認会計士として見られる!
一見デメリットに見えないかもしれませんが、
- 会計士ならこれぐらい知ってるよね。
- これぐらい説明しなくてもわかるよね。
というふうに当たり前のように見られます。
これ、結構プレッシャーです。
公認会計士だって知らない税制はいっぱいあります。社会保険は試験科目じゃないので自身でちゃんと勉強しなければ素人同然です。
でも、世間はそう見てくれませんし、こちらも公認会計士として簡単に「わかりません」とは言いづらい場面が多々あります。
プロであり難関試験に受かってるんだから、それぐらい知ってて(勉強しして)当然と言われてしまえばそれまでですが、常に公認会計士として見られるプレッシャーというのは公認会計士のデメリットのひとつだと思います。
このプレッシャーをバネに自己研鑽に励むべきだとは思いますが。
まとめ:勉強が大変、費用がかかるのは事実。それでもおすすめしたい
- 公認会計士を目指すのはやめとけと言われるのは勉強が大変だから&費用がかかるから
- 勉強が大変&費用がかかる以外の意見は無視していい
- 覚悟が決まったのなら公認会計士は目指すべき
- 公認会計士になるメリットはいっぱいある
公認会計士はやめとけ!と言う人はいます。
ただ言っている人の99%は公認会計士ではない人です。
私の周りの公認会計士で「公認会計士はやめとけ」なんて言う人は一人もいません。これが答えだと思います。
それでは、本日はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました!