公認会計士をめざします!
・・・でもまず何をすればいいの?
今回は公認会計士を目指す高校生に向けて、今やるべきたった3つのことを紹介します!
- 高校生から公認会計士を目指すべきか?
- 公認会計士になるために高校生がすべき3つのこと
- 公認会計士になるための進路
<プロフィール>
- 高校卒業後に公認会計士試験を目指して受験に専念
- 当時最年少で公認会計士試験に一発合格
- 公認会計士試験の会計学をトップで合格
本記事を書いている私は高校卒業後に公認会計士を目指し、1年半の勉強期間を経て公認会計士試験に合格しました。
- 公認会計士を目指すことを決意した高校生
- 公認会計士を目指すか迷っている高校生
高校生から公認会計士を目指すべきか?
決めたのであれば絶対に目指すべき
公認会計士になるという決意は早ければ早いほど良いです。
公認会計士の試験勉強は試験範囲も広く、長期間の勉強が必要です。
そのため早い段階から準備し、勉強をスタートできればそれだけで他の受験生より有利になります。
また、長期間の勉強が必要であることから単純な体力面や時間的余裕という観点からも若いうちの勉強、取得がおすすめです。
事実として、2021年の公認会計士試験合格者の約87%が30歳未満です。
出典:令和3年公認会計士試験合格者調
30歳以上の合格者も一定数おりますが、30歳未満のほうが受かりやすい試験であることは間違いないかと思います。
高校生が公認会計士になるには? 今やるべき3つのこと
高校生が公認会計士になるために、今やるべきことはたった3つです。
- 簿記の勉強をする
- 簿記以外の勉強をする
- 部活を頑張る
簿記以外、公認会計士試験と関係なくない?
はい、関係ありません。
しかし、この3つは高校卒業してからすぐに公認会計士試験を受験、合格した私が高校生のうちに「やっておいて良かった」「やっておけばよかった」と今でも思っている3つです。
高校生のうちから公認会計士試験に向けた勉強を積極的に行う必要はなく、簿記の勉強以外は他の勉強や部活に励むべきだと思います。
簿記の勉強をする
私は商業高校だったこともあり、高校在学中に日商簿記2級までは合格していました。
公認会計士試験における簿記のレベルは桁違いですが、それでも他の受験生よりはリードした状態で勉強がスタートできたのは間違いないです。
- 高校卒業までに日商簿記2級の合格は必須!
- 日商簿記1級の合格も目指したい
卒業までに日商簿記2級の合格は必須!
公認会計士は会計のプロフェッショナルであり、簿記の知識は基本中の基本です。
公認会計士を目指す上でまず勉強すべきは日商簿記2級ですので、まずは日商簿記2級の合格を目指しましょう。
また、公認会計士を目指す高校生であれば、日商簿記2級は高校卒業までに合格したいです。
日商簿記1級の合格も目指したい
日商簿記2級に合格したら、ぜひとも日商簿記1級も目指してほしいです。
日商簿記1級を早い段階で目指すメリットは2つあります。
- 公認会計士試験の勉強に必ず役立つ
- 合格した場合、進学時に推薦入学や授業料の免除が狙える
日商簿記1級は日商簿記の最難関資格ですが、それでも公認会計士試験よりは優しい試験です。
公認会計士試験の前哨戦として、勉強や受験をすれば公認会計士の勉強を本格的に始めたときに間違いなく助けになります。
詳細は以下の記事をぜひご覧ください。
また、日商簿記1級を高校生が取得するのは地方の新聞であれば取材が来るほどのレベルのため、それだけで推薦入学や授業料の免除が狙えます。
日本商工会議所HPより
会計系の専門学校として有名な大原簿記学校は、高校在学中に日商簿記1級に合格していれば、入学金と2年間の授業料が全額免除されます。
簿記以外の勉強をする
私は高校生時代はほとんど勉強していませんでしたが、今でも高校生時代はもっと勉強しておけばよかったと思います。
特に公認会計士試験とは直接関係がない分野については、公認会計士試験の勉強を本格的に始める前にぜひとも勉強しておきたいです。
私が特に勉強しておけば良かったと思うのは以下5分野です。勉強しておけば良かったと思う理由とともに解説します。
- 英語
- 国語(現代文)
- 政治・経済
- 地理
- IT知識
英語
英語ができるだけで公認会計士としてのキャリアがかなり広がるため、英語は高校生のうちにしっかり勉強しておくことをおすすめします。
最近では海外の会社と取り引きを行うことは珍しくなく、公認会計士として仕事をするのであれば英語の書類を読む・外国人と英語でメールのやり取りをすることは日常茶飯事です。
また、私が所属していた某大手監査法人はTOEICの点数が人事評価の重要指標のひとつとなっていましたので、英語ができるだけで人事評価も良くなります。
私はいまだに英語が苦手で、学生時代にもっと勉強しておけば良かったランキング堂々の第1位です。
国語(現代文)
公認会計士は文系資格の最高峰の資格です。
公認会計士試験の勉強を始めると、会計基準や会社法等の難しくややこしい基準や法律を読み込んで、かつ、理解し使いこなせるようになる必要があります。
そのため、【読解力】を付けることが非常に重要になります。
また、公認会計士試験の論文式試験は文章によって解答を行うため、正しい日本語や正しい論文の書き方を事前に知っているだけで、解答にかなりの差が付きます。
政治・経済
公認会計士になると、色々な会社の経営者の方や経理部の部長クラスの人と話すことも珍しくありません。
経営者の方や部長クラスの方と話す時に政治や経済の話は一般常識ですので、政治経済のことを何も知らないと恥をかくことになります。
私も監査法人1年目のときに、当時の総理大臣の名前が言えずに恥ずかしい思いをしたことがあります。。。
また、為替の変動や税務は政治・経済と密接にリンクしています。
他にも会計処理を行ううえで、「将来この事業は儲かるか?」という議論が交わされることが非常に多いのですが、現状の経済情勢等を知っていないと正しい判断ができない可能性があります。
政治・経済はある程度知っていないと、会計処理や税務処理すら間違えるリスクがあるので、ぜひとも早いうちに常識的な知識は身につけておきたいです。
地理
公認会計士になったあとに出張で色々な地方に行くことが多いです。
そのため、地域ごとの歴史や名産物を知っていると出張先で色々と楽しめますので、地理もぜひ勉強しておくと良いです。
また全国展開している小売業を監査で担当することになった場合は地理や地域ごとの特性の知識がかなり重要になってきます。
IT知識
会計や監査の世界も会計処理の自動化、AIによる異常値の発見などのITの活用を積極的に行っています。
一方で公認会計士は文系資格であることから、理系の分野になるITやシステム関係が苦手な公認会計士はびっくりするほど多いです。
ITの知識は、AIの活用や内部統制のIT統制を検討するうえでは重要な知識であり、今後さらに必要な知識になっていくことは間違いないです。
私も最近はVBA、RPA、API連携をよく勉強しています。
部活を頑張る
私は高校生時代は部活に入っていなかったのですが、今から高校生に戻れるのであれば絶対に部活に入ります。
正直に言えば、公認会計士になるためには部活に入らなくてもほとんど支障はないです。
強いてあげるとすれば、公認会計士試験に必要不可欠な体力や根性が身につくことぐらいでしょうか。
ただ、公認会計士の勉強は大学入学後や卒業後でもできますが、高校生の部活はドラえもんがいない限り二度とできません・・・。
高校生時代の部活という、将来絶対に取り戻すことはできない時間をつくらなかったことは本当に後悔しています。
簿記以外の公認会計士試験に向けた勉強はしなくて良いのか?
- 公認会計士試験の本格的な勉強は高校卒業後からやれば良い
- 高校在学中は高校生の時にしかできないことを行った方がいい
私は高校生の時に他の勉強をしなかったこと、部活に入らなかったことは本当に後悔しています。
公認会計士を目指すことを決めても、高校生の時はぜひ簿記と簿記以外の勉強、そして部活などの青春を全力で楽しむべきです!
公認会計士を目指す場合の勉強時間や勉強スケジュールは?
公認会計士試験の勉強時間、勉強方法、勉強スケジュールは以下の記事にまとめてありますのでぜひ参考にしてください!
進路は大学か専門学校か?
大学に進学して、ダブルスクールがおすすめ
私は高校卒業後に公認会計士の勉強に専念し、合格後にすぐ監査法人に就職しました。
しかし経済的な事情などの障害がない限りは大学に進学することをおすすめします。
大学に行かず高卒で公認会計士になることのメリット・デメリットがないことは【高卒で公認会計士 合格可能性は?】という記事で紹介しました。
ただ、あくまで【公認会計士になることについてのメリット・デメリット】ですので、人生という意味で考えれば大学は入学・卒業したほうが良いです。
特に大学における交友関係や人脈はバカにできず、独立した公認会計士の方は大学のOB会で仕事をもらったこともあるそうです。
まとめ:高校生のうちは簿記の勉強と高校生しかできないことを!
- 高校生で公認会計士になることを決意したことはすごい!
- まずは簿記を勉強する
- 高校生のいまこそ、簿記以外の勉強をしっかりやる!
私が公認会計士になることを決めたのは高校を卒業する年の1月ぐらいでしたので、早い段階で決意している人はそれだけで尊敬しますし、現役の公認会計士として心から応援します。
ただ、公認会計士になってからの人生のほうが圧倒的に長いです。
貴重な高校生の時間を、10年後・20年後に後悔しないように精一杯楽しんでください。
それでは今日はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました!
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